園舎・福祉施設の木質化メリット|補助金制度の利用

現在、公共施設などでの木造化・木質化が推進されていることはご存知でしょう。環境問題に対応するためではなく、「木」を使うことによる人の身体への良い影響も踏まえられています。

平成30年度をもって、公共施設の木造化・木質化は、ほぼ9割完了している中、次に民間事業で対応するために、【補助金】制度も積極的に整備されています。

今回は、園舎・福祉施設の木質化のメリットのうち、2021年度の【補助金】制度についてご紹介します。

 

木造化・木質化に関する管轄は林野庁

木造化・木質化の材料となる、「木材」に関する産業は、林業です。だからこそ、林業に関することとして、農林水産省の外局である、林野庁が管轄しています。

現在、建物の木造化・木質化が積極的に取り組まれているのは、平成22年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行となったからです。

この法令は、木を使うことにより、森を育て、林業の再生を図ることが根本にあります。

また、公共建築物が対象となった背景には、国が率先して行うことで、住宅など一般建築物への波及するねらいがあるためです。

 

対象とする公共建築物は90%完了

国が率先している取り組みのため、平成30年で公共建築物のうち、90%が完成しています。

となれば、次は一般的に使用されている建物であり、住宅よりも大きな施設・建物に焦点が当てられたのです。

木を使うことも大切ですが、なんと「木」を使うことによって、リラックス効果やウィルス対策になるといった、人の身体に与える影響もよいものばかりであると判明し、強みになっています。

(木による身体への影響に関しては、コチラをお読みください)

他省も関連している

林野庁が主だっていますが、文部科学省・厚生労働省も関わっていることもぜひ知っておいてください。

校舎・園舎を木造化・木質化することに対して、補助金制度を含め管轄しています。建物ごとに、管轄しているところが分かれるため、ややこしい状態ではありますが、林野庁においても、補助金に関する情報公開はされています。

 

 

補助金について

まずは、林野庁管轄の林業成長産業化総合対策のうち、林業・木材産業 成長産業化促進対策⽊造公共建築物等の整備における補助金制度についてご紹介します。

公共建築物等⽊材利⽤促進法に基いた、⽊材利⽤⽅針の策定市町村地域で、地域材利⽤のモデルとなるような公共建築物の⽊造化、内装⽊質化が対象となります。

地域材の利用が必須となりますが、JAS製材品使⽤の促進が根底にあり、木造化する場合、原則、構造耐⼒上主要な部分に⽤いる製材品においては、 「⽇本農林規格等に関する法律」の規定に基づき、認定されたものを使⽤することと定められています。

 

地域材とは・・可能な限り建設地の市町村内で伐採した丸太を製材したものです。
地域の林業振興、地域経済への波及効果、地域産業の育成、地域環境保全、自然災害防災の視点から、建設地域で伐採される木材を利用する場合も多いのですが、使い方によって産地の対象が異なる場合があるこに注意しましょう

対象施設について

300㎡以上の施設に限定しています。

●教育・学習施設関連系施設 9つ

⽂化交流センター ・保育園及び⼦育て⽀援施設 ・学校附属施設 ・体育館,武道場 ・図書館 ・児童館 ・⻘年の家及び研修所 ・⽂化財保存及び展⽰施設・公民館

 

●医療・社会福祉施設 3つ

・病院・診療所 ・⾼齢者福祉施設 ・障害者⽀援施設

 

●観光・産業振興関係施設 4つ

・観光案内施設 ・ターミナル施設 (物販施設は対象外)・高速道路のSA・道の駅

 

なお、公立小中学校の校舎木造化、営利目的の施設、庁舎、消防署、警察署は対象外施設となります。

補助金額

建築費用に対して補助が行われます。

建築費用とは、建築物を新築する際の建築⼯事費全体を指します。既存施設で⽊質化を⾏う場合は、当該施設と同様の施設を新築した場合の建築費を試算した額が該当すします。

木造化の場合 以下3つの場合は、建築費用の2分の1以内

①CLTを構造耐⼒上主要な部分に活⽤する建築物
②耐⽕建築物⼜は三階建ての準耐⽕建築物
③⾓材を活⽤した壁柱や重ね梁を活⽤した建築物

ただし、原則は建築費用の15%以内となりますので、注意しましょう。

木質化の場合 建築費用の3.75%を超えず、⽊質化事業費の2分の1以内

 

地域材の利用・主要構造にはJAS製材など制約が多いように感じられるかもしれませんが、令和3年度の予算でもっとも多い額ですので、制度を利用できないか、模索してみましょう。

 

他省管轄の補助金制度紹介

次に、他省管轄の補助金も見ていきましょう。林野庁が対象外としている施設や条件で該当しない場合でも、補助の対象となる可能性があります。

 

■文科省 サステナブル建築物等先導事業 (木造先導型)

先にご紹介した、⽊造公共建築物等の整備で対象となっている施設に加え庁舎、消防署・警察署も含まれていることが大きな特徴です。

主要構造部に木材を一定以上使用し、構造・防火面の先導的な設計・施工技術が導入されていること、使用する材料や工法の工夫により整備コストを低減させるなどの、木材 利用に関する建築生産システムについて先導性を有していること、建築基準法上特段の措置を要する一定規模以上のもの、施工に係る技術等を公開するといった多くの条件が設けられています。

補助金額も上限5億円とし、先導的な木造化に係る調査設計費には2分の1以内、木造化による掛かり増しの建設費用2分の1以内(ただし、掛かり増し費用の算出が困難な際は、 建設工事費の15%以内)、技術検証費の2分の1以内と多岐に渡っています。

 

■文科省 公立学校施設整備費負担金

公立小中学校舎が対象です。公立学校建物の施設整備に要する経費のうち、原則2分の1の補助があります。

ただし、環境を考慮した学校施設(エコスクー ル)として認定を受けて内装木質化を行う場合や、 地域材を活用して 木造施設を整備する場合、など補助額が加算されます。

 

■文科省 学校施設環境改善交付金

公立の学校・公立幼稚園からこども園に移行したこども園や幼稚園が対象です。学校施設の老朽化対策や耐震化をはじめとした環境整備の費用のうち、原則3分の1が補助されます。

上記の公立学校施設整備費負担金と同様に、エコスクールや地域材の利用など補助額が加算される場合があります。

 

■文科省 私立学校施設整備費補助金

私立学校が対象です。私立大学等の教育研究の充実と質的向上を図ることを目的とした施設の整備等に係る経費のうち、2分の1以内の補助があります。

ただし、エコキャンパス推進事業の支援対象として、地域材、間伐材等を使用した内装木質化を例示する必要がありますし、前年度及び当該年度に、私立大学等経常経費補助金の不交付又は減額の措置を受けていないことも条件にありますので、しっかりと内容を確認しましょう。

 

■文科省 私立学校施設整備費補助金

私立幼稚園が対象であり、補助額は、新設及び増築等に係る経費の3分の1です。

条件に関しては、一つ上の私立学校施設整備費補助金と同等です。

 

■厚労省 地域医療介護総合確保基金

病院・医療施設と老人福祉施設が対象です。病院・医療施設では、補助額は都道府県で設定されていますし、老人福祉施設は定額補助となっています。

介護施設では、施設の木造化・ 木質化等の木材利用等を行うものを優先的に補助対象の選定するよう配慮されます。

 

■厚労省 社会福祉施設等 施設整備費補助金

社会福祉施設が対象です。地方自治体が策定する整備計画が着実に実施されるように、緊急性及び必要性の高い整備を対象障害児・者の障害福祉サービス等の基盤整備を図るための費用のうち、2分の1が補助されます。

介護施設同様、木造化・木質化での木材利用を行うものが優先されます。

 

以上の7つの制度が、「木材利用」を条件にしている補助金制度です。建物を木造化・木質化するメリットは大きいかと思います。

木造化・木質化された建物は、シンボルになりやすく、注目の的になるかと思います。しかしながら、建物としての制約(守らなければならない法令)も多く、難しいため、施設の木造化・木質化の経験の多いプロに相談されることをおすすめします。

 

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