クリニックの開業と消防法|内装と防火管理責任者

クリニック・病院の開業を目指している方は、たった一つの建物を建てるだけなのに、遵守しなければならない法律の多さに圧倒されていませんか。中でも、クリニック内の内装にも関わる消防法・防火管理責任者についても考慮する必要があると悩みはつきませんね。
今回は、クリニック開業に関わる建築基準法と、消防法についてお伝えします。

コラムのポイント●クリニック開業に関わる法令が分かります。
●クリニック開業にあたり、建築基準法と消防法が大きなポイントになります。
●消防法に遵守するために、防火管理者を選任する必要があり、誰がなるべきか、どうすればなれるのかが分かります。
●クリニック開業に関する手続きには時間がかかりますので、余裕をもった行動を心がけましょう。

クリニック開業に関わる法律を知ろう

まずは、クリニック開業に関わる法令を知ることから始めましょう。
●建築基準法
●消防法
●医療法
●バリアフリー法
●都市条例(まちづくり条例など)

一つの建物を建てる上で、どんな用途で使うのか、どんな人が利用するのか、は大きなポイントとなることは念頭においておきましょう。
すると、関連のある法令が見えてきます。

さて、今回のメインのお話である消防法について詳しくお伝えします。

クリニック開業と建築基準法の考え方を知る

クリニックの建物を建てる際、建築基準法および医療法では『病院』か『クリニック/診療所』で分けられます。
(法令上では、『クリニック』という言葉では存在しませんが、みなさまに分かりやすくお伝えするため、便宜上、使わせてもらいます。)

『病院』と『クリニック/診療所』の違いは、入院患者を受け入れるベッドの数です。
□ベッド数 20以上・・・病院
□ベッド数 20未満・・・診療所/クリニック

建築基準法上ポイントとなる【特殊建築物】の分け方

建築基準法でクリニックを建てる上でポイントとなるのは、【特殊建築物】とみなされるか、みなされないかです。
ベッド数が1つでもあれば、【特殊建築物】に該当し、ベッド数がゼロであれば、[一般建築物]となります。

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クリニックの建築基準について知りたい方はコチラをお読みください・・・
■クリニックの建築基準について|基準紹介

病院とクリニックの違いについてもっと知りたい方はコチラもどうぞ・・・
■違いは何?『クリニック』と『病院』

消防法とは


火災が起きないように、警戒したり、火災時には火災を鎮圧し、国民の生命、身体および財産を火災から保護すること、また、火災または地震等の災害によって引き起こされる被害を軽減し、かつ安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資することと、消防法第1条で言われています。

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クリニックの開業に向けた戦略も知りたい方はコチラをお読みください・・・
■クリニック開業に向けて|準備と戦略

合わせて、諸手続きについてはコチラをお読みください・・・
■クリニックの開業|知っておきたい建築基準法と諸手続き

管轄の消防署へ事前相談

事前相談を行うのは、設計事務所です。設計事務所は、内面図案を完成した段階から図面内容で工事などをすすめてよいのか確認(事前相談)をします。
事前相談は、設計事務所が請負ますが、事前相談にいくのかどうか、任せっきりにせず、ご自身と設計事務所と相互確認を行いましょう。
のちに行われる消防検査など滞る可能性があります。

消防検査がある

消防検査とは、各消防用設備の消火、警報、避難などが、消防法に則って設置されているかを消防職員が検査することです。

先に事前相談ー>使用開始届の提出ー>設置届の提出ー>消防検査と流れがあります。

必要設備などは、消防検査までに相談や審査を経ていますので、検査時には、本当に設置されているかどうかの確認が行われます。
施工主だけでなく、設計事務所など施工会社とも立ち会い検査になりますので、都合をつけておきましょう。

消防法における基準設備を知ろう

建築基準法(医療法)において、病院とクリニックの違いは入院の病床数20を基準とした数とお伝えしましたが、消防法では病床数4で扱いが変わりますので、注意しましょう。

■有床診療所の設置基準
・消化器・・・延面積に関わらず設置する
・スプリンクラー・・・診療科目によって違いはありますが、延面積3,000㎡以上
・自動火災報知設備・・・延面積に関わらず設置する
・消防機関へ通報する火災報知設備・・・延面積に関わらず設置する

 

■無床診療所の設置基準
・消火器・・・150㎡以上
・スプリンクラー・・・6,000㎡以上
・自動火災報知設備・・・延面積300㎡以上
・消防機関へ通報する火災報知装置・・・500㎡以上

診療科目とは、内科、外科、精神科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、放射線科、病理診断科、臨床検査科、救急科を指します。

防火管理者/防災管理者の選任の必要性について

クリニックを開業するにあたり、防火管理者/防災管理者を選任しなければなりません。開業時に地域の消防署に提出する「防火対象物使用開始届出書」がありますが、その際に防火管理者の選任が必要か否かの指導がありますので、細かな消防法が分からなくても、教えてもらうことができます。

防火管理者とは、30人以上を収容するクリニックで必要です。
たとえクリニック自体が30人を収容できない場合でも、ビルのテナントで開業した場合、ビル全体で30名以上の場合に選任が必要です。

防災管理者とは、大きな商業施設のテナントに入りクリニックに開業する場合に必要な管理者であり、防火管理者としての資格も必要です。

防火管理者/防災管理者は誰に?

個人でクリニックを開業する場合、多くの方は院長となる方が、管理者になります。
ただし、防火管理者として選任されるためには、防火管理講習を受けなければなりませんし、「管理的・監督的地位」にあることも求められます。
院長でなくてもかまいませんが、クリニックに勤務する、退職する可能性のない方、管理的地位にある方を選任しなければなりません。

防火管理講習は、地域の消防本部が行っている講習を受講するか、一般財団法人 日本防火・防災協会が行っている講習のいずれかを受講することで認められますが、地域によって違いがありますので、まずは、開業する地域の消防本部に問い合わせましょう。

昨今のコロナ禍の関係もあり、すぐに講習を受講できるとは限りませんので、早い段階で消防本部に確認し、講座を受講しておきましょう。
建物などの準備が整った場合でも、防火管理者が選任できていなければ、開業することはできませんので、余裕をもったスケジュールをたてて、行動してください。

まとめ*クリニック開業で消防法も知っておく

クリニック開業にあたり、大きな設備を入れる場合、医療法にものっとり、なおかつ建築基準法にも遵守しなければならず、頭の片隅にあったとしても、後回しになる可能性があります。

もちろん、クリニックの施工実績のある施工会社であれば、流れは理解していますし、〇〇してくださいなども教えてはくれるでしょうが、100%の確率ではありません。

ご自身が経営し、ご自身が管理していくわけですから、忙しい最中で大変かと思いますが、忘れずに対応してほしいと思います。

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