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工場のレイアウトの考え方|作業に合わせた動線と効率を踏まえること

工場を新設・増設する際、工場内のレイアウトは、営業利益にもつながる重要な要素です。しっかりと熟考しないと、働きやすい、運搬しやすいなど動線と効率が上手くかみ合わない、デットスペースができ広さを十分に活かせていないなど、ニーズに見合うだけの生産、品質のよい製品ができなくなるおそれがあるためです。

そこで今回は、動線と効率性を確保した工場内のレイアウトの考え方をご紹介します。

 

コラムのポイント●工場のレイアウトは、動線と効率の両方を考慮することで、営業利益につながります。
●工場のレイアウトはエリアとエリア内の作業内容によって、考え方が異なります。

 

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工場のレイアウトの重要性


工場は広くつくられるとはいえ、スペースに限りがあることは否めません。だからこそ、デッドスペースのない空間活用が求められます。

また、レイアウトをきちんと考慮することで、不良品の混入やエラーの発生を最小限に抑えることで品質のよさを確保し、移動時間を少なくし、かつ相互にコミュニケーションが取りやすい環境で働きやすさにつながり、適切な動線を確保することで安全性を高めるといったことが可能になります。

 

 

考え方1:工場のレイアウト【エリア分け】


工場は大型設備をはじめとした機械が設置されることが多いため、まずは動線から考えなければと思うかもしれません。決して間違いではありませんが、エリア(ゾーン)をまず分けて考えて、さらに細かく動線や機械の配置の仕方を考えていきましょう。

 

●保管場所
●作業場所
●部外者の出入り
●騒音・振動

 

保管場所

ただ物品の保管といっても、仕入したものと出荷するものの最低でも2つの保管場所が必要です。
どちらもトラックで搬出入するため、極力まとめておくと効率がいいと思うかもしれませんが、万が一、お互いのものが紛れてしまってはいけませんよね。

 

作業場所

工場においてメインの場所です。作業内容によって、後述する配置を考えるとよいのですが、保管場所と作業場所と前後に配置、左右に配置するのが適切か考えます。

 

部外者の出入り

部外者といっても、作業内容による部外者と社外の部外者がいますね。
作業内容によっては、お互いの進捗状況や内容の確認をし合う場合は、近くに配置しておくことが望ましいです。
また社外の部外者の場合、企業秘密にしている作業は奥に配置する、部外者を招き入れる部分は入り口手前にするといった工夫が必要です。

 

騒音・振動

騒音・振動は、近隣地域への配慮も含まれますが、大きな音が出てしまうものは、道路よりではなく、敷地内中央にするといった配慮が必要です。
また作業内容によっても、隣で大きな音・振動がするものがあると、作業の妨げになることもあります。

 

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考え方2:工場のレイアウト【業種】


工場で行われる作業は、ほとんど製品を生産する作業であり、コンベアで流れるように、作業の順番でレイアウトすればよいと考えていませんか。
しかし、業種によっては、作業の順番で流れるようにレイアウトすればいいというわけではありません。

一般的に、レイアウトを考える際、以下の4つの型のいずれかに当てはめて考えることが多いです。

 

●製品工程を中心にする「ライン型」
●設備中心の「ジョブショップ型」
●作業者中心の「セル型」
●大型製品中心の「据え置き型」

 

製品工程を中心にする「ライン型」

食品の製品の場合に向いている「ライン型」です。

例えば、材料を投入→混ぜる→型に入れる→焼く→冷ます→袋詰めという作業です。
各部署の機械を管理・サポートする人員を配置する方が、効率がよく、品質も安定します。あくまでつくる作業を行うのは、機械のためです。

 

設備中心の「ジョブショップ型」

似た機能をもつ設備をまとめて配置するレイアウトの考え方です。
金属加工など職人さんの腕が求められる製品をつくる場合に向いています。

細かな調整を必要とする金属を削る・圧縮するなど複数の工程を一人の職人さんが行わなければならないときには、まとめて設備を置く方が、効率がよくなります。

 

作業者中心の「セル型」

熟練した職人さんを中心にしたジョブショップ型と類似しているレイアウトです。
一人の職人さんが作業することに違いはありません、作業内容や機械の大きさにも関係があります。
金属加工の場合、大きな機械で調整をする必要があるため、人が機械の方に行って作業をします。

一方「セル型」の場合、人がその場から動く必要がなく、周りに必要なものが揃っている状態です。調理場やクリーニングなど、作業を進めるために、作業に相応しい道具を選べるように配置しておきます。

 

大型製品中心の「据え置き型」

大型製品=飛行機や船舶のような、完成品を動かすことができないものを指します。
この場合、一つの製品をつくり上げるために、周りで他の部品をつくるかと思います。
この場合、製品を囲むようにレイアウトすることが相応しく、このレイアウトを「据え置き型」といいます。

 

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忘れてはいけない動線の確保


エリアを分け、さらにエリアの中のレイアウトも決まってきたら、次は動線も考えます。
エリア内の動線、エリアとエリアをつなぐ動線、動線の幅を確保していきます。

 

□人だけ通る
□運搬車が通る
□人・運搬車共に通る

 

特に運搬車が通る部分は、幅は必要ですが、工場内すべてを回ることが少ないようにすべきでしょう。人と接触し、事故が起こる可能性を小さくしておかなければいけないからです。

 

 

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最後は見直しする(最適化する)


まだ図面上であれば、修正することは可能です。大きな機械は簡単に移動されることができませんので、レイアウトする段階が非常に大切です。

エリア同士のつながり、エリア内の位置、そしてそれぞれの動線が、効率的に移動できる、コミュニケーションがとれ、品質のよい製品がつくれるかを、しっかりとイメージし、実施可能かどうか見直しをします。

つくる製品によって、最適な工場のレイアウトは異なります。現場の声も大切にしながら、進めることをおすすめします。

 

BIMを導入する

BIMとは、Building Information Modelingの略称で、コンピューター上に作成した建物の3Dモデルに、コストや仕上げ、管理情報などの属性データを追加した建築物のデータベースを、建築の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程で活用する建築の新しいワークフローです。

従来では、レイアウトは紙面で2次元で示されていますが、BIMでは3Dモデルとなり、視覚的に分かりやすくなります。
打ち合わせで変更になった場合でも、すぐに反映することができ、その情報を相違なく共有することができます。

工場が完成後の維持・管理のツールとしても役立ち、行政も導入することを推進しています。

参考:国交省 建築分野におけるBIM活用促進

 

 

 

適材適所のレイアウトで安全かつ効率的な工場を建てよう

工場のレイアウトは、大型の機械、人、製品、運搬と様々なものが絡み合っています。しかも、大型の機械は簡単に動かせるものではありませんし、最初の搬入時に、適切な場に配置することが重要です。
その上で、法律に従うこと、近隣への配慮などが求められます。だからこそ、工場の建設には、法令もレイアウトの考え方も熟知した設計事務所に依頼しましょう。

 

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