令和5年度末まで、BIMを促進するために、『建築BIM加速化事業』として補助金制度が整えられました。施行を依頼する側からすると、BIMとは?BIMのメリットは?など疑問に思うことが多くあるのではないでしょうか。
今回は、建築BIM加速化事業の概要と、BIMを利用することの施工主としてのメリットを中心にお伝えします。
コラムのポイント●BIMとは何か簡潔にまとめています。
●BIM加速化事業の概要が分かります。
●BIMを利用することによって、施工主としてのメリットが分かります。
Contents
Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)の略称です。
コストや工程などを含めたデータベースを、建築に関わるすべての人がスムーズに共有することができます。
建築業界にとって、新しいワークフローであり、業務を効率化し、生産性を高める役割を担っています。
従来のやり方であれば、建物を建てる際、建物の図案を、紙面上に2次元で示されています。
完成イメージ図として手書きで示されることが多いですが、BIMでは、完成イメージ図も含めてすべてが、コンピューター上に出来上がります。
さらには、3Dで表されるため、立体的な図案となり、工事完了後の姿とほぼ変わりません。
お打ち合わせの際、代表の方が参加させることが主流です。そして、打ち合わせの資料を持ち帰り、社内で共有していくことになります。
共有された側にすると、紙面と又聞きの情報となり、漠然とした情報でしかありません。
しかしBIMであれば、データがコンピューター上にすべてまとめられているため、共有する情報の差異が少なくなります。
建築BIM加速化事業とは、が建築BIMを活用する建築プロジェクトについて、建築BIMモデル作成費を上限として支援することにより、 建築BIMの社会実装の更なる加速化を図るために、設けられた事業です。
引用:国土省 建築BIM加速化事業について 令和4年12月資料
設計BIMモデルまたは施工BIMモデル作成費を上限として、設計費・建設工事費に対して補助金が支給されます。
なおR4補正予算額80億円が見積もられています。
●R5年度末までの基本設計・実施設計・施工のBIMモデル作成
●設計BIMモデルや施工BIMモデルの作成等に要する費用
●協力事業者(下請事業者等)だけでなく、代表となる元請事業者等も補助
BIMを利用することが目的として考えられているため、幅広く補助の対象としていることがポイントです。
【対象となるBIM作成費/内訳】
含まれる経費 | |
BIMライセンス等費 | ●BIMソフトウェア利用費
●CDE環境(共通クラウド)構築費・アクセス費 |
BIMコーディネーター等費 | ●BIMコーディネーター人件費・委託費
●BIMマネジャー人件費・委託費 ●BIM講習に要する委託費・人件費・諸経費 |
BIMモデラー費 | ●BIMマネジャーをサポートするBIMモデラー委託費 |
なお、BIMソフトウェア利用費には、ビューワーソフト、アドオンソフトの利用費、BIMモデルを利用するた めのPC・タブレット・ARゴーグル等周辺機器のリース費等が含まれています。
【補助金額】
延べ面積 | 設計費 | 建設工事費 |
1,000㎡以上、10,000㎡未満 | 25,000千円 | 40,000千円 |
10,000㎡以上、30,000㎡未満 | 30,000千円 | 50,000千円 |
30,000㎡以上 | 35,000千円 | 55,000千円 |
(表抜粋:国交省 建築BIM活用プロジェクト紹介)
3階以上の建物であるなど中大規模の建物が対象となっていますので、大きなプロジェクトを考えている方にとては、ぜひ利用を検討すべきでしょう。
BIM加速化事業では、交付の申請から工事完了し、完了実績報告書を提出した時点で、ひとまず終了で、最長1年超が見込まれます。
その後審査を経て、補助金が交付される予定となっています。
BIMとは何かを上記でお伝えした際に、少しメリットが見えているかもしれませんが、改めてメリットを確認しましょう。
完成後においても、建物の管理・資産の管理がBIMを通じて集約されます。
そのため、あれも調べて、これも調べてといった手間を省くことができます。
BIMが建物を建てるまでのツールではなく、ずっと使っていけるツールとなります。
建物を建てる際、様々な図面が従来であれば、提示されます。設計図をもとに、施工図や製作図など別の用途のために、また図を書き起こすことになり、どれを見たらいいのかが分かりにくくなりがちです。
しかしBIMであれば、1つにまとまっているため、確認すべき図が何かすぐに分かります。
建物が3Dであるため、立体的に可視化されます。ほとんど工事完了後の状態と違いがありません。
また、日照時間内の様子や夕方時の様子、夜間の様子なども分かるため、建物の見え方、光の入り方も分かります。
紙面だけでは分からないことが、コンピューター上で明確にすることができるのです。
昨今、建築費が高騰し、見通しがつきにくくなっていますね。
また施工に入った段階で、間取りなどの変更を余儀なくされる場合もありますし、材料の調達が遅れてしまい、建築費にどう影響してくるのか、分かりづらくなっています。
そして建物の仕上げに使う材料を正確にBIMモデルに反映させることによって建築費の概算の段階でも建物のデザインを共有することができるため、予め想定していたコストとの相違が小さくなります。
コスト管理も含めてメリットをいつくかお伝えしてきました、何においても施工主と設計者、工事受注者とのイメージ共有が建築時において、大切です。
もし3者がイメージを共有できていなかったら、思いもよらぬ建物が出来てしまうというトラブルが起こりかねないからです。
建築工事が完了したにも関わらず、満足がいかないものを手に入れたいと誰が思うのでしょうか。また工事をするのか?とやりきれない思いを抱きたくはありません。
だからこそ、イメージの共有が非常に重要なポイントなのです。BIMでは、イメージの共有ができる最大のツールなのです。
BIMは、ツールとして非常に優秀ですが、まだまだ導入している会社が少ないことでしょう。だからこそ、BIM加速化事業が取り組まれているわけですが。
一般社会の中に、IT化が急速に進んだように、建築業界においても、無駄を省き、効率化を図るためのツールとしてIT化が進んでいる今が、まさに発展途上段階なのです。
発展途上であるがために、ここも〇〇も一元化されたらいいのに、と思うこともあるかもしれません。
建築費が高騰している今、少しでも費用を抑える工夫をしていかなければなりません。
中大規模の工事は、すぐ計画・実行できるわけではなく、年単位でのスケジュールで考えていかなければなりません。
BIM加速化事業は、令和5年度末までであり、計画を進めていくなら、まさに今年の、令和4年度中です。
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