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木造の倉庫|建築基準法と内装制限について

今倉庫を建てるなら、鉄骨造ではなく「木造」が増えていることはご存知でしょうか。
ただし、「木造」の場合、鉄骨造に比べて制限がかかってしまうことが悩みどころでしょう。
また、「倉庫」といっても、例外が設けられている「倉庫」もあり、制限がかからない場合もあります。
だからこそ、建築基準法における「倉庫」について一から知識を整理してみましょう。

 

今回は、建築基準法における「倉庫」のこと、「倉庫」に関する建築制限についてお伝えします。

 

コラムのポイント●建築基準法における「倉庫」とは、3つに分けて考えることができます。
●「木造」で「倉庫」を建てる場合の、建築基準について知ることができます。
●「倉庫」を「木造」で建てることが増えている理由、メリットが分かります。

 

 

「倉庫」に対する考え方

倉庫とは、一般的には、物を保管する場所としてのイメージがあるかと思います。

ですが、法令上では倉庫としての使い方に違いがありますので、はじめに知識を整理しておきましょう。

 

 

「倉庫」は3種類に分けて考えることができる

■営業用倉庫
■自家用倉庫
■小規模倉庫

 

建築基準法上で、3種類あるとは明記されていませんが、「倉庫」に関する記述を紐解くと3つあることが分かります。

 

 

営業用倉庫

「倉庫」業を営む倉庫のことを指します。建築基準法では用途上、「特殊建築物」に該当します。

 

そして、万が一の火災に対して、周辺への被害を抑えるために、防火に関する規定が厳しく制限されています。

 

また、頻繁に自動車が往来することが予想され、自動車交通量が増加し、住環境が悪化する恐れがあるために、低層住居等では建築することができない定めがあります。

 

倉庫業とは?
“倉庫業とは寄託を受けた物品の倉庫における保管(保護預りその他の他の営業に付随して行われる保管又は携帯品の一時預りその他の比較的短期間に限り行われる保管であって、保管する物品の種類、保管の態様、保管期間等からみて第6条第1項第四号の基準に適合する施設又は設備を有する倉庫において行うことが必要でないと認められるものとして政令で定めるものを除く。)を行う営業を
さします。

引用:倉庫業法第2条

 

なお、倉庫業法に該当し、営業のためには、国土交通大臣登録が必要です。

 

 

自家用倉庫

自家用倉庫とは、借りている方や所有者が自身の荷物を保管・管理する目的で使う倉庫のことを指します。

 

自宅内に設置する物置倉庫も含まれますが、例えば一企業が自社製品のような物品を保管・管理する倉庫も自家用倉庫としてみなされます。

 

 

小規模倉庫

土地に自立するものであり、奥行きが1m以内かつ高さが2.3m以下で床面積が2㎡以内のもの、もしくは高さが1.4m以下で、床面積が2㎡以内のものが該当します。

参考:小規模な倉庫の取扱いについて

 

つまり、一般的なご家庭での物置も含まれていると考えていいでしょう。

 

ただし、特定行政庁がそれぞれの地域の実情等を勘案し、独自の取扱いをする場合がありますので、「小規模倉庫に該当するか否か」は各特定行政庁に確認することをおすすめします。

 

 

建築基準法における「倉庫」の規定

特殊建築物との違いはでは、「倉庫」の建築基準法で規定されている内容について触れていきます。

 

 

特殊建築物である

特殊建築物とは、学校や園舎、映画館、児童福祉施設など、不特定多数の人が利用する建物のことを指します。

 

万が一の火災の際、利用者がいのちを守れること、周辺への被害が最小限に抑えられるように、主要構造部など様々な制限がかかります。

 

 

 

耐火建築物/準耐火建築物として建てる

・3階以上の階が200㎡以上であれば、『耐火建築物』
・1,500㎡以上であれば『準耐火建築物』

として建築しなければいけません。

 

 

防火区画の設置

倉庫は、防火区画を設置し、スプリンクラーの設置の有無によって、制限が異なります。

以下の表を参照にしてください。

区画すべき面積 防火区画の方法
主要構造部の構造 SPあり SPなし 床・壁 開口部
耐火構造 1,500㎡ごと 3,000㎡ごと 準耐火構造
(60分)
特定防火設備
(60分)
準耐火構造
(60分)など
1,000㎡ごと 2,000㎡ごと
準耐火構造
(45分)など
500㎡ごと 1,000㎡ごと

参考:国土省倉庫に係る主な建築基準法上の規制

 

 

非常進入口の設置

火災が発生した場合に、消防隊による建築物内の人々の救出や消火活動が円滑に行えるよう、3階以上の 階には、屋外から進入できる開口部を外壁面に設置することが求められています。

 

原則バルコニーによる進入口の設置が必要とされています。

 

しかし、バルコニー以外で規定の大きさ以上の窓で外壁面10m以内ごとに1箇所設置することによって、代替が可能です。

 

<窓の大きさ>
高さ1.2m以上かつ幅75㎝以上 または
直径1m以上の円が内接できること

 

なお、非常用エレベーターが設置されている場合は、非常進入口の設置は不要とされています。

 

 

壁・天井における使用資材の制限

これからご紹介する制限は「木造」における制限です。

 

「不燃材料」「準不燃材料」のいずれかを使うことが求められています。

 

不燃材料とは、コンクリート、ガラス、金属板などに加え、セメントと水を練り合わせて作られたモルタル、厚12mm以上の石膏ボードなどが該当します。

 

準不燃材料とは、不燃材料のうち加熱開始後二十分間、火災に耐えられるものであり、厚9mm以上の石膏ボード、厚15mm以上の木毛セメント板などが該当します。

 

どの材料が不燃材料・準不燃材料として認定されているかは、一般社団法人建築性能基準推進協会提供の大臣認定検索システムから検索が可能です。

 

 

建築可能な地域が限定されている

●第二種中高層住居専用地域(自家用で危険物を貯蔵しないもの)
●第一種住居地域(自家用で危険物を貯蔵しないもの)
●第二種住居地域(自家用で危険物を貯蔵しないもの)
●準住居地域
●田園住居地域
●近隣商業地域
●商業地域
●準工業地域
●工業地域
●工業専用地域

 

以上の10地域に限定されています。

 

ただし田園住居地域で建築できるのは、農産物の製造・貯蔵などのための倉庫に限定されています。

 

また第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域や近隣商業地域、商業地域は、倉庫の階数や広さなどの規模が制限されていることも念頭にいれておきましょう。

 

 

施工事例をみる

 

 

「木造」で「倉庫」を建てる理由やメリット

 

何かと制限がかかるにもかかわらず、なぜ「木造」で「倉庫」を建てることが増えているのでしょうか。

 

理由は4つ考えられます。

 

●工期とコスト
●SGDsやESG投資
●空間内の快適性
●技術向上により大空間が可能

 

 

工期とコスト

木造の場合、鉄骨に比べ、建物全体の重さが軽いこと、資材の調達がしやすいこと、節税対策が発端です。

 

建物の重さが軽ければ、基礎工事が最小限に抑えることができます。必要となる基礎工事の資材、工期が短期間ですみます。

そして、一部の資材については、住宅で使用する一般的な資材を使うことも可能となり、ウッドショックの渦中ですが、資材の調達がしやすく、コストも削減できます。

 

さらに、注目すべきことは節税対策です。
木造の耐用年数が鉄骨造よりも短く設定されています。減価償却費として計上できる額に差が生じます。

 

 

SDGsやESG投資

SDGsは今やどの企業でも意識されているかと思います。
環境に優しく、脱炭素社会に向けた動きで、「木造」にすることで、木を使うサイクルに貢献することができますし、第二の森への一歩となったり、建築から解体までCO2の削減が可能となったりとSDGsに参画することができます。

 

また投資家からも、環境に対する働き・貢献をしている企業を応援する風潮も高まっていることも、一因です。

 

さらに、2021年10月には「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されていますので、建築物を「木造」で建てる動きが加速しています。

 

 

空間内の快適性

木は鉄筋・コンクリートよりも断熱性能が高いです。

断熱性があることは、現場での作業のしやすさや保管物の品質にも影響します。

冷暖房を使用する場合、熱の伝導率がよい鉄筋コンクリートでは、冷暖房が発する冷暖熱が奪われてしまい、快適な室温になるまで時間がかかります。

一方で、木の場合は、熱伝導率が低いため、外・壁に冷暖房の熱が奪われることなく、素早く空間を快適な温度にしてくれます。

 

 

技術向上により大空間が可能

これまで木造の場合、無柱空間がつくることが難しかったのですが、技術が向上し、木造でも大空間(無柱空間)で建てることが可能となりました。

 

体育館が木造でつくられるようになったことから分かるかと思います。

 

 

倉庫を建てるなら木造で

倉庫業を営むための倉庫は、特に特殊建築物として建てなければならないといった制限がかかりますが、自社製品を保管するための倉庫も、きちっと対策しておくことに越したことはありません。

 

今、倉庫を「木造」で建てることは増えてはいますが、一般的には認知度は高くないかと思います。

倉庫は、「木造」です!と世間にアピールすることで、先進的な企業、SDGsに貢献している企業として信頼を得やすくなるかもしれません。

 

ただし、どこでも「倉庫」を建てるわけにはいきませんので、プロに土地を考える時点から相談されることをおすすめします。

 

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