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耐火建築物とは|木造で建てる場合の仕様基準

園舎や介護系施設を建てる際は、原則耐火建築物として建てなければならないといった規定があります。

しかし、建て方によっては耐火建築物ではなく、準耐火建築物でも認められる場合がありますので注意してください。

さてそもそも耐火建築物とはどんな建物なのか、よくわからない方もいるでしょう。

今回は、耐火建築物とはどんな建物なのか、準耐火建築物との違いにも触れてご紹介します。

 

 

コラムのポイント●耐火建築物とはどんな建物か知ることができます。
●木造で耐火建築物を建てるための仕様基準についてご紹介しています。

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耐火建築物とは?

大スパン
耐火建築物とは、建築基準法で定められた耐火性能を、主要構造部(柱や梁など)に有する建築物のことです。

建物や階数などそれぞれ耐火時間が求められています。

 

・耐火性能とは?
■崩壊しない非損傷性
■裏面などに熱を伝えない遮熱性
■火炎が貫通しない(広がらない)遮炎性以上3つの性能を必要としています。

 

なお、耐火建築物として認定されるための条件・規定は、建築基準法第2条第1項第9号の2に明記されています。

 

 

準耐火建築物との違い

耐火建築物に準ずる耐火性能を有する建築物のことを準耐火建築物といいます。

耐火建築物と準耐火建築物との明確な違いは、求められる耐火時間です。

 

◆耐火建築物:1時間・2時間・3時間など時間単位

◆準耐火建築物:45分・60分・75分・90分と分単位

 

耐火建築物の方が、「時間」単位で考えられますので、より長い時間火災に耐えられる丈夫なつくりであることが分かるでしょう。

 

 

耐火建築物としなければならない建築物

耐火建築物としなければならない建築物は、一体どんな建物なのか、建築基準法のどこに明記されているのかを合わせて知っておきましょう。

 

・建築基準法第27条

・建築基準法第61条

・建築基準法第62条

以上3つの条文で定められています。

 

建物の「用途」「立地(地域)」「規模」によって耐火建築物として建築しなければいけないことが明記されています。

 

 

また木造軸組工法による耐火建築物で建てられる建物は、以下の表も参考にしてください。

防火地域の延べ面積100㎡を超えるか、階数が3以上の建築物
準防火地域の延べ面積が1,500㎡を超えるか、 地階を除く階数が4以上の建築物
高さが16mを超えるか、地階を除く階数が4以上の建築物
4 延べ面積が3,000㎡を超える建築物
5 地階を除く階数が3以上の特殊建築物
6 建築基準法以外の関係法令により、耐火建築物が求められる保育所や老人福祉施設

引用:一般社団法人 日本木造住宅産業協会 木材軸組工法による耐火建築物

 

 

 

 

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耐火建築物の仕様基準

耐火建築物とするためには、建築基準法で定められた技術的基準を満たさなければいけません。

 

技術的基準とは3つあります。

 

●政令で定める技術的基準を満たす耐火構造とする適合ルートA

●耐火性能検証法による適合ルートB

●高度な設計法による適合ルートC

 

 

一般的には、適合ルートAで建てられることが多いですが、適合ルートBで建てられた実例として、「あけのべドーム、綾町体育館」が挙げられますし、適合ルートCでは、所沢市民体育館、高知学芸高等学校創立記念体育館が建てられています。

 

参考:一般社団法人 木を活かす建築推進協議会 木造建築のすすめ

 

 

関連記事
・技術的基準(適合ルート)に関することが分かります
■木造建築で耐火建築物を建てる

 

 

主要構造部に関する仕様基準

主要構造部とは、壁は梁、床や屋根など、建物の構造で重要な部分のことを指します。
それぞれの構造部に求められている耐火性能の時間・基準をご紹介します。

 

 

<外壁>
耐力壁では、最上階、階数2~4の階:1時間の耐火性能
階数5以上の場合の非損傷性は2時間、遮熱性・遮炎性は1時間の耐火性能

非耐力壁の延焼のおそれのある部分では、遮熱性・遮炎性が1時間
非耐力壁の延焼のおそれのある部分以外では、遮熱性・遮炎性が30分

 

 

<間仕切り壁>
耐力壁では、最上階、階数2~4の階では1時間の耐火性能
階数5以上の場合の非損傷性は2時間、遮熱性は1時間の耐火性能

非耐力壁では、階数に関係なく、遮熱性が1時間の耐火性能となっています。

 

 

<柱>
最上階、階数2~4の階では、非損傷性が1時間の耐火性能
階数5~14の階では、非損傷性が2時間の耐火性能
階数15以上の階では、非損傷性が3時間の耐火性能

ただし、木造では14階までしか建てることができない上に、3時間の耐火性能は木造では技術的基準を満たすことができません。

 

 

<床>
最上階、階数2~4の階では、非損傷性・遮熱性が1時間の耐火性能
階数5以上の階では、非損傷性が2時間、遮熱性が1時間の耐火性能

 

<梁>
最上階、階数2~4の階では、非損傷性が1時間の耐火性能
階数5~14の階では、非損傷性が2時間の耐火性能
階数15以上の階では、非損傷性が3時間の耐火性能

 

<屋根>
階数による規定はありません。
非損傷性及び遮炎性が30分の耐火性能

 

<階段>
階数による規定はありません。
非損傷性が30分の耐火性能

 

 

1時間耐火性能のある仕様

現在、多くのメーカーで大臣認定仕様の建材があります。1時間耐火性能で建てる場合は、多くの選択肢があります。

 

国交省のサイトで、建築基準法に基づく構造方法等の認定に係る帳簿等でリスト化されていますので、参考にするといいでしょう。

 

 

2時間耐火性能のある仕様

2時間の耐火性能がある仕様となると、国土交通省告示が公布されておらず、国土交通大臣認定の仕様を使うしか方法がありません。

この場合、木住協の大臣認定仕様であれば、耐火建築物を建てることができます。

 

 

木住協の大臣認定仕様

木住協とは、一般社団法人 日本木造住宅産業協会を指します。

 

木住協の大臣認定仕様では、2時間耐火性能の仕様があり、特に大規模建築を行う際は、木造でのデザインの可能性を広げてくれます。

 

 

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耐火建築物は木造でも建てることができる

耐火建築物は、万が一の火災に対して、火災の被害が大きくならないようにするための構造で建てられる建物です。

 

建物の「規模」「用途」「立地」の要件で、耐火建築物として建てなければいけませんが、人々のいのちを守るためですので、細かな規定が定められていることは当然のことなのです。

 

 

現在、住宅を含め一般建築物も「木造」とすることが推進されていますので、法改正や大臣認定の仕様が増えていますので、最新の情報を確認しながら、木造での耐火建築物を建てる方法を模索しましょう。

 

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