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訪問介護を開業する|基準や開業の流れを把握しよう

訪問介護は、介護サービス事業の中で、開業時に満たすべき設備・人員基準が緩く、独立開業も夢ではありません。しかし、一方で2020年には廃業に追い込まれている事業所も少なくありません。だからこそ、開業時の準備は入念に確認し、基準を満たした上で、しっかりとした見通しを立てることが求められます。

今回は、訪問介護とはどんなサービスを提供するのか、しっかりと把握し、利用者に説明できるように理解を深めましょう。また、開業時の設備・人員基準だけでなく、準備すべき事業所の備品もご紹介しています。抜け目のないように計画を立てましょう。

 

コラムのポイント●訪問介護とは、身体介護と生活援助の2つのサービスを介護福祉士などが利用者のご自宅に訪問し提供することです。
●訪問介護の開業に向けた、設備・人員基準のほか、事業者に必要な備品を紹介しています。
●訪問介護の開業の流れが分かります。
●訪問介護の開業時の助成金制度の実態が分かります。

訪問介護とは

 

訪問介護は、介護サービスの一つで、ご自宅で過ごされている要介護の方に、介護福祉士や訪問介護員を派遣し、身体介護などをサービスとして提供します。

開業に際し、事務所の設備基準が、入所施設や通所施設の基準に比べてはるかに緩い基準が定められているため、介護サービスの中で開業しやすい事業です。

 

サービス内容

訪問介護において、何をサービスとして提供するのか、しっかりと把握しておきましょう。

利用者にも明確に伝えておかなければ、後々トラブルに発展することになりますので、大切なことです。

 

①身体介護
②生活援助
 

①身体介護

身体介護とは、利用者の身体に直接接触して行う介助のことを指します。

 
介助内容は以下の通りです。

食事の介助、排泄介助、特段の専門的配慮をもって行う調理、体の清拭、部分浴や全身浴といった入浴の介助、洗面、身体整容、着替えの介助、起床・就寝介助、服薬の介助、体位変換、移乗・移動介助、通院・外出介助に加え、自立生活支援のための見守り的援助があります。

(参考:社保審-介護給付費分科会資料 訪問介護及び訪問入浴介護

 

なお、自立生活支援のための見守り的援助とは、利用者が日常生活動作能力(ADL)や意欲の向上のために、利用者と一緒に行う自立支援のためのサービスのことを指します。

 

■移動介助での注意

点利用者が病院に通院する際などに、車で移動することになりますが、一般乗用旅客自動車運送事業(福祉タクシー)もしくは特定旅客自動車運送事業の許可を運輸局から受けなければいけません。いけません。

②生活援助

生活援助とは、利用者の身体に触れることなく、日常生活を行うための介助サービスです。
掃除、洗濯、調理、ベッドメーキング、衣服の整理・被服の補修、一般的な調理、配下膳、買い物・薬の受け取りが該当します。

次に、開業を認められるための基準をご紹介します。

 

設備基準

事務所を設立するにあたり、該当基準を満たさなければなりません。

■事務室(間仕切りやパーテーションを設置する)

■相談室(受付や相談スペースとして利用できるもの)

■手洗い設備

事務室には、事務作業用のデスクとチェアの他、来客用のテーブルとソファ、電話・FAX、PCや資料整理のための棚、鍵付き金庫、スタッフの出退勤を管理するもの、訪問用の自動車も必要です。

 

人員基準

■訪問介護員 3名(兼務可能、法令上は常勤換算で2.5名)
■サービス提供責任者 1名(専従・常勤で1人以上)
■管理者 1名

 

管理者は、有資格者でなくても大丈夫ですし、併設する他事業所の管理者との兼務が可能です。サービス提供管理者との兼務も認められていますが、訪問介護員との兼務は認められておりません。つまりで1人で3役を担うことができません。

 

しかし、訪問介護員に関しては、
・介護福祉士
・実務者研修修了者
・初任者研修修了者
・旧介護職員基礎研修過程修了者
・旧ホームヘルパー1級課程修了者
・旧ホームヘルパー2級課程修了者
・看護師・准看護師

といった資格を持った方でないといけません。また、2.5名のうちの1名はサービス提供責任者と兼務することが可能です。

 

事務所設備に関しては、あまり厳しい基準が設けられていませんが、利用希望者が相談しやすい場所に事務所をかまえたり、いつでも気軽に訪ねられる雰囲気があることが望ましいでしょう。

 

□サテライト事務所の設立も検討しましょう。

サテライト事務所を設立する際、人員確保が必要ですが、多くの訪問場所を抱えている場合、スタッフの立ち寄り場としても役立ちますし、訪問地域を拡大し利用者を増やしやすい環境を整えることができます。

事業が安定してきてから検討するといいと思いますが、「サテライト」という手法もあることを知っておきましょう。

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訪問介護の開業までの流れ

開業までどういったスケジュールになるのか、把握しましょう。
介護サービス関係の事業には、開業前に、担当地域の福祉課など開業申請の前に事前協議を行う必要がある事業があります。

しかし、訪問介護は、福祉・介護サービス事業を開業する際に、開業に向けた事前協議が不要な事業の一つですので、スムーズに手続きに入ることができます。

 

■事前協議とは?■事前協議が不要な事業は?

大阪府では、重度訪問介護、同行援護、行動援護、一般相談支援、重度障害者等包括支援が該当します。
しかし、他の自治体においても事前協議が不要である事業は異なる可能性がありますので、該当地域の担当部署に確認をとりましょう。

(参考:大阪府障害福祉サービス

 

訪問介護を開業するまでの流れ

1:事業の開始時期・地域・事業計画を策定
2:事務所の契約(設立もしくは賃貸)・人員・備品準備
3:介護事業者指定申請
4:指定事業者の決定及び研修の受講
5:採用・マニュアル作成(対スタッフ・対利用者)
6:開業(原則各月の1日)

 

1番最初のスケジュールである、地域選定の時期から、設計事務所に開業の相談をしてみることをおすすめします。

地域を決めてから、設計事務所に事業所の設立を相談するという方法もありますが、地域を決めてからにしてしまうと競争相手がいたり、訪問介護のニーズが少ない地域であった場合、開業の目処すら立たなくなってしまうからです。

 

訪問介護の開業における注意点

事業計画は特に、入念に立てましょう。
理由は、訪問介護は倒産・廃業が相次いでいる事業であり、廃業の理由が人手不足や見通しの甘さであるといわれているからです。

 

訪問介護の事業所は大きい施設ではないため、利用者を募集する際も事業所の存在をアピールしにくく、利用者が集まらないことも考えられます。
医療機関や地域から紹介してもらえるような、連携がとれように依頼する営業も、必要になってくるかもしれません。

参考:東京商工リサーチ

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開業で利用できる助成金も知っておこう

開業では、資金調達も大切です。補助金制度がうまく利用することができれば、必要な資金が少なくなります。

しかし、これまでキャリアアップや介護福祉機器の導入に対する助成金がありましたが、2021年度をもって終了してしまっているものが多く、あまり期待はできなさそうです。

 

しかし、色々なアンテナを張っておけば、今後新たな助成金制度が発表されるかもしれませんので、リアルタイムの情報収集を心がけましょう。

 

まとめ

訪問介護の開業時に必要な知識をご紹介しました。法令のため、細かく設定されている部分もあり、お伝えしきれていない部分もあるかと思いますが、基本的なことは理解できるかと思います。

訪問介護の開業は、他の介護事業に比べて、ハードルが低い分、昨今のコロナ禍の影響も重なって廃業に追い込まれた事業所が多くあります。

しかし、自宅で過ごす高齢者が増えており、何らかの助け、サポートを求めている方がいますので、需要はあります。しっかりとした事業計画と資金を確保し、利用者が利用したいと思えるようなサービスが提供できるようにしましょう。

こちらにお電話をおかけください。

03-5284-7106

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