福祉施設の空調について

日常的に空調における考え方は、クールビスやウォームビスの認知度の高まりにより、室内温度は28度を保つことが望ましいとされています。実際に、28度に保たれた室内では、空調の効果はうっすらとしか感じられず、時には汗ばむこともあります。体調は、皆が同じではありませんから、温度の感じ方も人それぞれです。

しかし、福祉施設では、空調管理・温度管理に非常に敏感にならなければなりません。

今回は、空調設備の大切さ、空調設備を整えることのメリットを中心にお伝えします。

なぜ空調管理・温度管理が大切なのか

現在、福祉施設の開業を目指している方だけはなく、耐用年数などの理由により、今空調設備のリニューアルを行なっているところが増えています。なぜ空調設備・管理が大切なのか、じっくりと考えましょう。

●ランニングコストの大半を占める
●利用者の体調に影響を与える

大きく分けると、以上の2つが理由です。それぞれ詳しく考えていきましょう。

空調設備とランニングコスト

福祉施設の衛生管理は、病気の発生を軽減させるために、徹底しなければなりません。消毒の徹底と同時に、手袋など使い捨てにしなければならない消耗品も数多くあります。

消耗品だけでも、ランニングコストはかかりますが、ランニングコストの中で電気代、主に空調設備が大半を占めるのが実情です。

一般家庭でも、電気代の大半を占めるのがエアコン代と言われていますから、当然でしょう。

エアコンの温度を1度上げるだけで、消費電力が10%も変わり、電気代の節約にもなりますので、まずは1度、設定温度を上げることから始めましょう。

 

施設内の空調設備について

施設内で使用する空調設備は、業務用の大型空調か、家庭用のような小型空調のどちらか、もしくは併用している場合が考えられます。

特に施設を開業後何十年と経っているいる施設では、大型の空調を1台〜されている場合が多いのですが、これからの時代に求められることは、個別対応することであり、空調(温度管理)も個人の体調に合わせて調整できなければなりません。

しかし、部屋によって気温差が大きくてもいけません。

特に高齢者の場合、場所によって気温差が激しい場合、ヒートショックを引き起こすリスクが高まるからです。極力部屋による温度差は5度以内を目指すべきです。

 

高齢者の気温管理の必要性

先ほどお伝えしたように、ヒートショックのリスクを軽減させる必要性がありますが、高齢者は、体温調整の機能が若い方より衰えています。

実際に法令で、施設内の温度は◯度にしなければならない、といったことは定められていません。ただし東京都では指針が示されていいますので、指針に従った温度設定を心がけましょう。

さて、スタッフは、部屋の温度・湿度はこまめに確認し、入浴時やトイレは、より一層確認を怠らないようにしましょう。いのちに関わる事項ですので、今は忙しいからといった理由で後回しにしないようにする必要があります。

 

高齢者の気温管理のめやす

高齢者が利用する施設の室内温度は22~24度前後、なおかつ室内湿度は60%程度に保つことが望ましいとされています。

夏は、低すぎることはまずNG行為です。高齢者は寒さに非常に敏感であり、人によっては、めやすとなる22度でもとても寒く感じる可能性があります。

エアコンを稼働させる際、温度を設定してから稼働させますが、必ずしも設定温度通りになるとは限りません。体温計による結果だけでなく、ご本人からの言葉にも耳を向けなければなりません。

また、冬は湿度が60%きることが普通です。インフルエンザや新型コロナウィルスなどウィルスは、湿度が低いことで、活発化します。

ちょっとした風邪だと思っていない場合でも、高齢者は、早くに他の合併症を引き起こし、いのちが危険にさらされることも予想されますし、予想以上に我慢強く、本当にギリギリのところで体調を保っている可能性もありますので、非常に注意しなければなりません。

 

エアコン以外に使いたい機器

室内の空調管理には、適切な点検と掃除が必要です。またエアコンも万能ではありませんから、他のものと組み合わせて使用し、効率をよくしたり、体調管理にも役立ってくれるものがあります。

以下の通り。

●温度計
各場所の温度を計測するために必要です。湿度計の機能も兼ね備えていると、一つで知りたいことが分かるので便利です。

●空気清浄機
空気中の花粉やハウスダストを除去し、空気をきれいにしてくれます。室内ばかりにいる時間が多くても時に外出もしますし、スタッフの出入りもありますので、あって損にはなりません。

室内の空気がキレイになると、心地よく快適に過ごすことができます。

●加湿器
使う季節は限られるかもしれまんが、冬の乾燥の時期には不可欠です。
だだし、入居者の特性に注意し、スチーム式、超音波式など選択しなければなりません。

入居者の特性
認知症の方や知的障害者の方など、給水されている水を間違って飲むおそれがありますし、蒸気にふれヤケドの心配もあるためです

 

●扇風機やサーキュレーター
エアコンの効率を良くすること、冷気や暖気を満遍なく行き渡るようにすることができます。
入居者によっては、エアコンの冷気が苦手で、扇風機のようなそよ風を好まれる方もいます。
ただし、加湿器同様、指を入れて怪我をしてしまう恐れも考えられますので、使う方や使用場所を検討しましょう。

●オゾン発生装置
新型コロナにより、近年、設置が望ましいとされている機器です。
においの脱臭・細菌やウィルスの不活性化・防カビ効果・害虫の忌避効果もあり空気清浄機より高性能です。

自治体によりますが、補助金制度があり、オゾン発生装置を積極的に導入するすように体制が整えられています。

空調設備と併せて見直すべきこと

温・湿度設定や、一緒に導入したい機器のご紹介をしました。次にランニングコスト削減にむけて、やってほしいことをお伝えします。

1. 空調の省エネ性能
2. 建物の断熱性能
3. 換気

 

1.  空調の省エネ性能

極力最新のものを導入しましょう。過去のものと最新のエアコンでは省エネ性能が全く異なります。
むしろ過去のタイプのものでは、省エネ性能すらないこともあります。

省エネ性能が高いだけで、かなりの電気代の削減が可能になります。

 

2.  建物の断熱性能

建物の断熱性能を高めることは、室内の温度を保ちやすい秘訣です。
福祉施設では、開口部など非常に大きくとられ、太陽の光が入りやすく、外部の気温を室内に入りやすい環境です。

つまり、せっかくエアコンをつけていても、外気温の影響を受け、室内の温度が下がりにくい、もしくは上がりにくく、エアコンは必要以上に電力を使わなくてはならないのです。

断熱性能を高めることで、エアコンにかかる電力を必要最低限に抑えることができ、より省エネになるのです。

さらに、建物全体の温度差も小さくなり、ヒートショックを引き起こすリスクも軽減でき、体調管理を行う面でも有益なのです。

 

3.  換気

空気清浄機やオゾン発生器を導入すれば、換気を行わなくてもよいわけではありません。一定の時間、換気は必要なのです。
風通しをよくすること、24時間換気システムをしっかり作動させることで、室内の空気を循環させ、入れ替えましょう。

 

福祉施設で空調設備を整えよう

新型コロナの影響により、利用者や利用者のご家族は、空調設備には非常に敏感です。
もちろん現場で働くスタッフの健康管理も行わなければなりませんから、ウィルスを蔓延させない、体調を崩しにくい環境と整えなければなりません。

だからこそ、ポイントとなるのは空調設備なのです。空調設備に力を入れていることも施設のアピールポイントにもなります。

また空調設備を天井に埋め込み式にし、デザイン性を高め、空間が広く見えるメリットになる場合もあります。

施設の経営理念や利用者の特性に合わせて、どんな空調がいいのか、しっかりと建築士と相談しましょう。

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