少子化の時代に『園舎』を改めてつくることが少ないと思っていませんか。保育所をはじめ、認可こども園の開設のニーズは減ってはいません。
むしろ預ける親の目は厳しく、時代に合わせた園舎かどうか見られますし、入園させるかどうかの判断材料にもなっています。
親にとって「預けられる時間・場所」も大切ですが、根底に求めるのは教育としての場です。
今回は、就学前の教育の考え方を示した幼稚園要綱の変化から、ニーズに合わせる園舎のあり方についておつたえします。
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新型コロナ禍の中、園庭などの遊びも少なくなっています。
しかし、コロナより前より、有識者の中で、友達との遊びや自然に触れ合う機会の減少していることが挙げられていました。
自然に触れ合う機会は、都市圏で暮らす子どもたちにとっては、貴重な体験です。
自然は、成長期の五感を刺激し、感性豊かな感覚を養ったり、危険なことを危険と考え、事前にどうすべきかを考えるようにもしてくれます。
友達との遊びにおいても、ごっこ遊びを通じて学ぶこと、相手を思いやることを自然と身につけていきます。残念ながら、現段階においては制限された環境の中で、学んでいくことが難しくなっています。
ひと昔前であれば、共働き世帯の多くが子どもたちの保育の場である、「保育所」のニーズがごく一定数でしたが、昨今では、共働き世帯が当たり前となっており、「保育所」のニーズが急速に高まっており、一部の地域では、待機児童がいるほど、供給が不足しています。
また、子どもの就学前の教育の場としてある「幼稚園」も、親の立場からすると貴重な存在ですが、保育時間が短く、お迎えができないために、仕方なく諦めていた方々も多くいます。
保育所においては、親の就業時間に合わせて送迎が行われていますが、園内にいる子どもたちの滞在時間にも差があることにも思案しなければなりません。
就学前の保育・教育の場が、時代の波に合っていないことが露呈してきたのです。
親として、保育・教育の両方が兼ね備えているのが理想です。
だからこそ、両方の機能を併せ持った『こども園』が開設されることになりました。
『こども園』といっても形態は以下の4タイプが創設されました。
・幼稚園要素が強い「幼稚園型」
・保育園(所)要素が強い「保育所型」
・幼稚園と保育所の両方の要素を取り入れた「幼保連携型」
・地域の教育・保育施設のニーズに合わせた「地方裁量型」
どんな形態であっても、園舎を設計する際には、子どもたちを安全かつ健全に育てていける場所として考えなければいけません。
すでにお伝えしている懸念材料と、生活の多様性に合わせた取り組みをどれだけできるのか、に関わります。
まずは、平成29年3月の幼稚園要綱の改訂に伴って、求められている園舎のあり方を紹介します。
幼児同士が関わり合ったり、自然との触れ合いを十分に経験したりすることができる環境をつくること
上記の内容を前提に、さらに細かな方針が定められました。
・子供たちが未来社会を切り拓くための資質・能力の一層確実な育成
・子供たちに求められる資質・能力とは何かを社会と共有し,連携する
・「社会に開かれた教育課程」 の重視
・知識の理解の質を更に高めた確かな学力の育成 ・道徳教育の充実や体験
難しい内容ではありますが、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として明確化し、カリキュラムを考え、カリキュラムに合わせた建物の間取りなどを考えていく必要があります。
幼児同士が関わり合ったり、自然との触れ合いを十分に経験したりすることができる環境とともに、幼児の自発的な活動としての遊びを誘発する環境が必要です。
以下の園内における子どもたちの過ごし方を中心に考えなければいけません。
・幼児の発達を踏まえた言語環境を整える
・言語活動の充実を図ること
・幼児が次の活動への期待や意欲を持つことができるようにする
・遊びや生活の中で見通しを持ったり振り返ったりするよう工夫する
・視聴覚教材など情報機器を活用する
・幼稚園生活では得難い体験を補完するなど幼児との体験を考慮する
つまり幼稚園要綱では、「環境づくり」の大切さを強調しています。
園舎づくりは環境を通して教育できるようにすることがポイント
園舎は、子どもたちの初めての”社会”ですが、地域で子どもたちを見守る姿勢も大切です。
ただ地域交流という名目のために、シニア世代を招き、子どもたちに「昔遊び」を教えたりする機会も増えていますが、お互いにとって、十分な環境の中でできていることが少ないです。
例えばお手洗いです。
園舎のため、子ども用のトイレが中心ですが、大人用トイレは、数が少なかったり、ユニバーサルデザインでなかったり、大人(地域交流のためにきてくれている)にとって、使い勝手が悪いことがあります。
出入り口も然りです。
安全性を第一に考え、子どもたちは定められたルート(門)からしか出入りできなくなっていますが、交流のために来てくれた大人は、いわゆる通ってはいけないとされているルートを通ったり、逆流したりと、子どもたちが見ると、「なぜ?」となる状態が起こり、「通っていい」と勘違いし、行動に起こすことも考えられます。
地域の方にしっかりと職員から伝えておくことが大切ですが、予め一方通行しかできないようなつくりにしておくと、自然と流れにのって、行動してくれると思います。
園舎を建てる際、明確な教育方針のもと、方針に合わせた間取りなどでつくられていきますが、時代の流れとともに、また変更を余儀なくされることもあるでしょう。
もちろん幼稚園要綱の改訂も考えられますし、在園の子どもたちの滞在時間も変化したり、短時間から長時間までいる子どもたちの数にも変化が訪れます。
ちょっとした家具の配置でも広さが変えられるようにしたり、部屋自体の広さが変わるように、真ん中の壁を移動できるタイプにすることも考える必要があるかもしれません。
汎用性の高いつくりにしておくことで、ニーズに合った環境を整えられるようにしておきましょう。
●アットホームな雰囲気
●自然の中にいるような雰囲気
園に入園させるかどうかを判断するのは親です。
親は園に求めるのは、カリキュラムも大切ですが、いかに安全かどうか、明るいか、清潔か、心地よく過ごせるかどうかです。
園のカリキュラムで、自然に触れることをモートーにしていますと謳っていても、園舎の雰囲気・設備が見合っていないと、いまいちと判断してしまいます。
例えば、本に親しむことを大切していますとカリキュラムに盛り込みます。
本を楽しむコーナーをつくったり、本にすぐに楽しめるように、取りやすい場所につくりましたと説明すると、親は納得し、いいかもと考えるわけです。
子どもたちにとって、周囲にある人やものなどのすべてが教材です。
机や椅子を自然素材の「木」にすることで、「木」から伝わるあたたかみや質感を感じ取ります。
ぶつけることを懸念し、角を丸くする工夫も忘れてはいけませんが、素材そのものをこだわって使うことも考えてください。
社会貢献・環境保全の観点から、「木造」で建てることが推奨されていますが、自然素材に常に触れることで、幼稚園要綱にある「環境づくり」の一端にもなります。
また、「木」は自然と人に親しみやすさを感じさせてくれますので、マイナスになることはないでしょう。
他にも、「木」の効果にある”音を吸収する効果”で、大きな音で近隣に迷惑をかけることも少ないですし、紫外線を吸収してくれる働きもあり、目に優しいことも分かっています。
アレルギーのある子が増えており、化学物質に敏感な子もいますので、「木」の空間の中で過ごすことで、快適に在園時間を楽しむこともできるかと思います。
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