ユニット型介護施設について

ユニット型介護は、これから介護施設を設立していく中、ポイントなる介護方法であり、施設の建て方や間取りにも関わってきますので、やはり施設を建てる側としてはしっておくべき内容です。厚生労働省により2001年には「特養を全室個室・ユニットケアへ整備をしていく」と発表され、今なお推奨される方法です。

ユニット型介護とはどんな介護なのか、またどのように建物に関わってくるのかをご紹介し、特養だけでなく、他の介護施設でも取り入れらえていますので、どんな施設に取り入れられているのかも交えながらお伝えします。

ユニットケアについて

まずは、ユニット型の根本的な考え方、『ユニットケア』について知っておかないと話は前に進みません。

『ユニットケア』とは、自宅にいるかのような感覚でいれる介護施設で、他の入居者の方と介護スタッフのサポートとともに共同生活をしながらも、個人一人一人の生活リズムを損なうことなく暮らしていけるようにサポートする介護の方法です。

『ユニットケア』は今後も介護の中心となる介護方法です。

しかし『ユニットケア』は、建物のハード面とケアのソフト面が合わさって成り立つものです。

今後介護関係の施設を建てる際は、『ユニットケア』ができるように建てていくことが求められます。

まず手始めとして力が入れられているのは、特養と呼ばれる特別養護老人ホームなのです。

ユニット型特養

入所可能対象者は従来型の特養と変わらず、要介護3以上の高齢者で、定員が29名以下場合地域密着型特養と呼ばれています。

特養はご存知ように公的機関である地方公共団体や社会福祉法人が経営を担っています。
では設立の要となる建物とスタッフの基準について見ていきましょう。

建物の基準

特養には、建築基準法と介護保険法のもとで定められている建物(設備面)に関する基準があります。

・居室は原則1人で、床面積10.65㎡以上
・食堂及び機能訓練室は、床面積入所店員×3㎡以上
・廊下幅原則1.8m以上
・浴室は要介護者が入浴するのに適していること

上記4点は従来型の特養でも設けられている基準ですが、以下の基準はユニット型特養で、上記4点にプラスして設けられている基準です。

・共同生活室の設置
・居室を共同生活室に近接して一体的に設置すること

一般的にユニット型で取り入れられている間取りは、1つの階の周りに入居者の居室を確保し、真ん中に生活共同室が設けられています。
住宅で考える場合、個人の部屋(寝室や和室)の扉を開ければ、目の前がリビングスペースになっているといった具合です。

従来型の特養では学校や病院のような間仕切りのある部屋と廊下が目前にあるといった間取りが主流で、ケアを提供する側の目線で建てられていて、入居者のプライバシーや尊厳が保たれないという問題点がありました。

まさにユニット型では入居者目線での生活ができるという点で画期的だったのです。

人員基準

介護施設において、建物のつくりだけでなく、人員(スタッフ)も切り離すことができません。

・医師は、入所者に対し健康管理及び療 養上の指導を行うために必要な人数
・介護職員 または看護職員は、入所者の数が3又はその端数を増すごとに1以上(3:1の関係)
・栄養士 及び 機能訓練指導員は、1人以上
・介護支援専門員は、1以上で、入所者の数が100 又はその端数を増すごとに1を標準とする(100:1の関係)

上記4点は従来型の特養で設けられた基準ですが、ユニット型は以下3点の基準もプラスされます。

・1のユニットの定員はおおむね10人以下
・昼間は1ユニットごとに常時1人以上の介護職員又は看護職員、 夜間は2ユニットごとに1人以上の介護職員又は看護職員を配置すること
・ユニットごとに常勤のユニットリーダーを配置すること

従来型は大人数なのに対し、ユニット型は少人数制で、一人一人にきめ細やかなケアを提供することが目的であるのが分かっていただけるかと思います。

特養のニーズ

介護施設を設立するにあたり、大切なのは需要があるかどうかです。需要がないのに設立しても破綻を迎えるだけになってしまいます。特に特養は公的機関による運営のため、税金にも関わってきます。

さて、特養は有料老人ホームが民間による経営のため、費用面で安くなるため、待機(入りたいけれど満員で入所できない)している方が20万人近くと多いことが分かっています。

しかし一方で地域によっては空きがあることも確かです。だからこそ、特養のニーズを捉えるのは難しいのですが、神奈川県などでは新たに特養と設立しようする動きがあるのも確かですので、設立する地域の調査は欠かせません。

利用を希望する側からするとコストは抑えたいもので、従来型特養(多床型)よりも高く費用がかかってしまうのですが、ユニット型特養のデメリットとして考えられます。しなしながら。民間経営の有料老人ホームよりは低い費用になるのが一般的ですので、コスト面に関しては、魅力的でしょう。

そして、「ユニットケア」という介護方法の元に成り立つユニット型は確実にニーズがあると考えられます。入居者がストレスを感じることが少なくなりますし、楽しく暮らしていける施設だからです。

 

グループホームにも取り入れられている

グループホームは高齢者向けと障害者向け施設と大きく2つありますが、どちらも、ユニット型が好まれます。

というのもグループホームは、高齢者向け施設は5名から9名の1ユニットとし、障害者向け施設は2名から10名を1ユニットとして設立することが基準となっていますし、家庭的で落ち着いた環境のもと、同じ施設の入居者と協力しながら共同生活を送るという点で、まさに「ユニットケア」が取り入れられていると言えます。

どちらも、家庭的な雰囲気の中共同生活をすることで、病気の進行を遅らせたり、社会活動に参加していく礎にも効果があると考えられています。

ユニット型介護施設は、特にスタッフの介護を必要とされる方の施設に、ふさわしい施設形態と言えるでしょう。

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