精神障害者用グループホーム

障害者のグループホームとは

グループホームは、高齢者で認知症の方が入所される施設だけを指すのではありません。【障害者のグループホーム】は、少し前までは、高齢者のグループホームと分けて『ケアホーム』と言われていましたので、認知度は低いと言わざるをえません。
しかし、【障害者グループホーム】は、福祉活動の一環として、社会貢献もできますし、何よりニーズがあり、ビジネスとして見込みが十分にあると考えられます。

ですから、今回は【障害者のグループホーム】の成り立ちに着目し、施設を建てるポイントについてご紹介します。

障害者グループホームの成り立ち

平成25年4月1日より施行された「障害者総合支援法」の中で、どなたが障害者と認定されるのか明確化し、翌年平成26年4月1日から【障害者グループホーム】の制度が成立しました。

障害者とは

18歳を以上の方で、身体・心に障害を持っている方を指します。なお、18歳未満の方は「障害児」と区別されます。
一言に”障害”といっても、様々な症状があり、高齢者の要介護度で段階別に分けられるように、障害者の方も、身体障害者障害程度等級表において、重度の方から1から6までに分けられます。

身体障害者福祉法施行規則の身体障害者障害程度等級表では、以下のような障害を持たれている部分によって大別されます。

・視覚障害
・聴覚又は平衡機能の障害
・音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害
・肢体不自由
・心臓、じん臓又は呼吸器の機能の障害
・ぼうこう、直腸又は小腸の機能の障害
・ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害

また障害者として、精神疾患の方も含まれ、3つの等級で分けられています。

【障害者グループホーム】に入居できる方は、障害者手帳を所持していること、また等級によります。
なお、等級が低いから入れないのではなく、当該施設が募集している等級と一致しているかの目安のためと考えてください。

 

障害者グループホームの概要

そもそも『グループホーム』とは、自宅に住んでいるのと変わらない環境で、同じ障害を持つ方と少人数で共同生活を送る場所です。
設計や環境づくりでは、障害者の孤立を避け、生活に対する不安を減らし、心体ともに安定して暮らしていける環境をつくることが求められます。

施設を運営する側は、場所の提供だけでなく、生活上のことや身体の相談、入浴や排せつ、その他食事の介護など日常生活上のサポートします。

ケアホームから『グループホーム』へ

平成25年4月1日からの「障害者総合支援法」により、「ケアホーム」と『グループホーム』は一元化しました。
「ケアホーム」で提供されるサービスは、日常生活に必要な食事や入浴の支援が主だっており、さらに入居できる方は、障害程度区分2以上と限定されていました。

『グループホーム』へと変化したことにより、入居対象となる方は幅広くなった上に、提供されるサービスも入居者それぞれの希望に合わせた内容のものに変更できるようになったのです。

高齢者のグループホームと障害者グループホームの違い

『グループホーム』は、【障害者グループホーム】と高齢者認知症のグループホームと2つに大別されます。入居対象者が異なることは明白ですが、サービス内容や入居者に対する対応も異なりますので、ご紹介します。

高齢者のグループホーム

高齢者で認知症と診断された方が入居します。入浴や排泄、食事といった生活をしていく中、必要となる生活行動の訓練が行われます。
入居者同士お互いにコミュニケーションをとり、季節行事などのレクレーションを通じて、一緒に時を過ごします。
自宅で過ごしているようなアットホームな環境の中で一緒に生活をしていき、認知症の進行を遅らせることを目的として、運営されています。

障害者グループホーム

一つのグループホームに、違う症状の障害者と混在して共同生活するのではなく、知的障害者や精神障害者など専用のグループホームが設立されています。
共同生活をしていく中で、同居者と一緒に行う作業時間が設けられ、仕事をする感覚にも慣れていくことができます。
少しずつ社会の中に入って、自立・就労していくことや、自尊心を育むことを目的として運営されています。

設備面(施設)での違い

次に施設を建てる上で違いがあるのか、見てみましょう。

障害者グループホーム 高齢者認知症グループホーム
部屋 ・原則個室(床面積7.43㎡以上)
・共用施設(食堂、台所、便所、洗面設備、浴室、事務室、消火設備など)
・原則個室(床面積7.43㎡以上)
・共用施設(食堂、台所、便所、洗面設備、浴室、事務室、消火設備など)
入居者定員 2名から10名  5名から9名
職員 ・管理者、サービス管理責任者
・世話人
・生活支援員
・代表者、管理者
・介護従事者
・計画作成担当者

部屋や共有施設といった設備ついては、同じですが、定員・必要職員が異なりますので、『グループホーム』というくくりで施設の開所を検討中の方は、どなたを対象としているのか、まずは決めなければなりません。

開所するなら【障害者グルーブグループ】

『グループホーム』の運営を考えた場合、入居対象者を障害者か高齢者かを考えます。
高齢社会、認知症の方が増加傾向にある日本では、高齢者認知症グループホームを開所した方が経営上、採算が取れるのではと予想が立てられます。
確かに一理ありますが、いざ参入しようとすると、職員の人員確保など有資格者が多く必要であったり、想像以上の要件の高さに驚かされるでしょう。

一方で【障害者グループホーム】は、一定の基準はありますが、高齢者認知症グループホームに比べ基準はゆるく、申請をすればほぼ通ると考えられますし、入居者も長期にわたり利用してくれる可能性が高いため、長期的な運営が見込めることでしょう。

障害者グループホームを開所するなら

まずは①入居対象者、②サービス提供の内容を決め、その上で施設の場所・設計など検討していかなければなりません。
入居者に合わせてサービス(ソフト面)を考えることになりますが、変更しようと思えば変更できます。しかし、施設(ハード面)は簡単に変更できるわけではありません。

設計時には、床や壁の材質一つ一つにおいて、何がふさわしいのかを考えなければならないからです。

例えば、入居される方が壁を壊す可能性があると、コンクリートの壁にする方が、壁が壊れずにすみますが、固すぎるがゆえにその入居者が怪我をされてしまいます。
となれば、衝撃を吸収するような材質の壁がふさわしいことになります。

つまり設備面においても、支援する側は、相手の症状にあったものを考える必要があるのです。

経験のあるプロに相談

障害者グループホームの開所にあたり、福祉施設であるため、特殊な建物に該当し、法律の壁に悩まされることは少なくありません。
また、福祉施設は、自治体への申請も当然行わなければいけませんし、周辺環境も意識する必要があります。
入居者にあった設計、材質の提案においてもノウハウが不可欠です。

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