防火、準防火地域における延焼防止性能の高い建築物の建蔽率の緩和について

建築物・市街地の安全性の確保を目的に、大規模火災を防ぐための延焼防止性能が高い建物への建て替えを促すため、平成30年6月、建築基準法の一部が改正されました。この改正では、手続きの合理化を図るなど他の内容も含まれていますが、今回は、建蔽率の緩和に焦点を当てます。

建蔽率の緩和で、事業者の方は何ができるのか・・・広い施設を建設できることになります。

例えば、アパートや福祉施設であれば、一部屋あたりを広くできたり、もう一部屋を増設する可能性があるのです。

防火地域・準防火地域、耐火建築物、建蔽率、延焼防止性能といったそれぞれ明確し、今回の改正における注意点も明らかにしていきます。

専門用語を理解する

今回は、一つ一つの用語を理解しないと、非常に難しい内容になっていますので、まずは、言葉の理解に集中してください。

防火地域と準防火地域とは

ざっくりとお伝えすれば、建物も人も密集する場所(地域)が防火地域であり、その防火地域を囲むように、周りにある地域(住宅などの建物市街地)が準防火地域と言えます。

例えば、都市の中心市街地や主要駅前、主要幹線道路沿いで、大規模な商業施設やその他ビルなどの建物が密集していて、人通りも交通量も多い地域が防火地域として分けられます。東京都23区の中でも品川区のように防火地域にあたる場合や、新宿区で、一部防火地域、一部準防火地域にあたる場合もあります。

当該の建物、またた建設を予定している場所が、防火地域にあたるのか、準防火地域にあたるのかは、自治体の建築指導課(別名の場合もあり)で確認することが可能です。

なお、どの地域にあたるかによって、耐火建築物など、どんな建物にしなければいけないのかルールがあります。

耐火・準耐火建築物とは

建物の壁・柱・はり・屋根・階段などの主要構造部を鉄筋コンクリート造や耐火被覆をした鉄骨造など耐火構造とした建築物で、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備を有し、火災が発生しても一定の時間、倒壊しない建物が耐火建築物に該当します。

準耐火建築物とは、耐火建築物からは1ランク低い構造(準耐火構造)で耐火性能を有したもの(例:外壁の窓やドアといった開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備を有するものや、通常の火災時の加熱に30~45分以上耐える性能を持った木造建築物)が該当します。

なお、現行の建築基準法では、新築する多くの建物は、耐火建築物または準耐火建築物にすることが求められています。

新たに設けられた延焼防止建築物とは

防火のために必要とされる性能の一つで、外壁や扉や窓といった開口部に防火性能の高い材質を使い、外部からのもらい火を防ぎ、内部から炎が噴出するリスクを抑えた建築物のことです。

これまで防火性能を高めるために石膏ボードなどで覆わなければならなかった木の柱や梁は、木材をそのまま仕上げとして使用する「現し(あらわし)」設計ができ、デザイン性の高い内装にするこができるようになりました。

建蔽率について

建物を建てる土地の面積(敷地面積)に対して、建築面積(建物を真上から見たときの面積)をわり、100をかけたものです。

地域により、建蔽率が定められており、同じ広さの土地を購入したとしても、建蔽率が60%と50%では、60%の方が大きい建物を建てることができます。

これまで様々な用語について説明しました。次に、表題の『防火、準防火地域における延焼防止性能の高い建築物の建蔽率の緩和』について見てみましょう。

1.延焼防止性能の高い建築物

先ほどの用語の説明でイメージしやすいかと思います。
改正前は、耐火性の高い建物と認められるために、外側だけでなく、柱や梁にも防火加工が必要でした。
これまでと同様の安全性を確保できる場合、外側をより防火性能を強固にすることで、柱や梁は、そのまま木材でも使え、デザイン性・オシャレ度の高い建物の設計・建築が可能になりました。

つまり、事業者にとって、デザイン性の高い建物を魅力にして集客しやすい環境が整うのです。

2.防火、準防火地域で建蔽率が10%緩和された

大規模火災をさけ、地域の安全性を維持するためには、建物の密度を下げる必要があり、建物そのものにも防火性能が求めれています。
近年の技術の発達により、延焼防止性能が高めることが可能になったことで、一つの土地に対して、大きく広い建物が建設可能になりました。

事業者にとって、アパートや老人ホームであれば、一人でも多く受け入れ可能になり、収益性も高まります。

ここで、注意しなければならないのが、建蔽率が10%緩和される建物は、限られていることです。

建てられる建物とは

防火・準防火地域において、建蔽率が10%緩和される建物は、以下の2つのいずれかに該当する建物の場合のみです。

・防火構造のある2階だての戸建など
・準耐火建築物以上の建物

新築であれば、必然的に防火構造が求められますが、リフォームの場合、準耐火建築物以上の建物にすることで、現行の建物をより広く建てられます。

どんな事業をするのか

まずは、検討している土地が、防火地域にあたるのか、準防火地域にあたるのか、自治体に問い合わせをしましょう。

その上で、どんな事業が展開できるのか考えなければいけません。

社会のニーズに合わせて、こども園や小規模保育園の開園、高齢者向けの施設(デイサービスや高齢者共同住宅、老人ホーム)であれば、社会貢献度は非常に高いです。もしくは、アパートや飲食店、民泊などより収益性を目指した施設をつくることもできます。こうした建物は、特殊建築物に該当します。

どんな事業・建物を建てるにせよ、建蔽率の問題だけでなく、消防法やバリアフリー法、福祉法など様々な法律を遵守しなければなりません。

プロに相談することは不可欠です。ただし、実績のあるプロでないと、話がなかなか前に進みませんので、探すなら、希望する事業の建物を手掛けた設計事務所などに絞りましょう。

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