企業主導型保育園について

企業主導型保育園とは、会社がつくる保育園です。待機児童問題解消のため、国としても開園を推進している保育園の一つです。

しかし、2019年3月に公表された検討委員会報告において、企業主導型保育園事業の見直しが行われており、令和元年の新たな企業主導型保育園の開園の新規募集が行われず、歯止めがかかっています。

新たに企業主導型保育園の開園を検討している方は、苦虫を嚙み潰している状態かもしれませんが、後々には開園の申し込みができることでしょう。今のうちに情報収集を行って、準備を始めておきましょう。

企業主導型保育園とは

従業員の働き方により、保育時間の増減など柔軟に対応できる保育サービスを、企業が提供する施設です。
単独企業の場合もありますが、複数の企業が合同で出資・利用でき、地域枠として近隣の子どもを受け入れることも可能です。
開園時の基準は、認可保育園よりも緩く開園まで時間がかからないのが特徴です。

保育事業のカテゴリーの中で認可外保育園の一つとして認められていますが、多くの認可外保育園が助成金の補助がほとんどない中、認可保育園と設備費・運営費の助成を認可保育園と同じ程度の金額を受けることできます。

開園での必要な手続きは、開園後1ヶ月以内に、各都道府県の自治体へ「認可外保育施設設置届」を提出します。その後運営費の助成金決定を待つことになります。

企業主導型保育園の魅力

経営をする企業側と利用する保護者の視点と両方から考えてみます。

<企業側視点>

  • 認可が不要なため、開園まで時間がかからない
  • 従業員の働き方(夜間・土日・週2など)に対応した保育サービスが可能
  • 女性をはじめとした従業員の人材確保
  • 地域貢献ができたり、企業のイメージアップに貢献する
  • 認可保育園と同程度の助成金が受け取れる

<保護者視点>

  • 職場の近くで保育サービスが受けられる
  • 保育時間や延長保育の利用など対応してもらえる
  • 入園させやすく、保育料も認可保育園並みで利用しやすい

企業主導型保育園の問題点

<企業側>

  • 保育サービスの質が職員任せになる
  • 定員割れによる経営難の可能性

<保護者視点>

  • 経営の危うさにより閉園になる可能性が高い
  • 保育士の少なさや園庭がないなど保育の質

企業主導型保育園の施設数と定員数の変化

2016年は、施設数255・定員数4,693人に対し、2018年は、施設数2,365・定員数54,645人と、2年間で施設数・定員数ともに約10倍に増えました。

開園にあたり、認可保育園並みの助成金があるにも関わらず、設備基準など認可保育園に比べ緩い基準で開園できる魅力があったからです。保護者側からしても、園と直接契約できるため、「落ちる」心配がなかったからと言えます。

認可保育園について知ろう

開園にあたり、国が定めた基準(施設の広さ、保育士等の職員数、給食設備、防災管理、衛生管理等)を満たしていることが条件です。
受け入れ対象の児童は0歳から小学校就学前の乳幼児で、厚生労働省が管轄し、預かり保育を実施する「児童福祉施設」で、各都道府県知事の認可を得る必要があります。

認可保育園の魅力

<運営側>

  • 安定した助成金を受け取ることができる
  • 自治体が子どもの振り分けを行うため、定員割れの心配がない

<保護者側>

  • 認可外保育園に比べ保育料が安い
  • 施設・職員ともに信頼できる(開園にあたり厳しい基準をクリアしているため)

認可保育園の問題点

<運営側>

  • お金の使い途が制限される(改装しにくい)
  • 保育時間などに制限がかかる(行政から指導があるため)

<保護者側>

  • 入園に対し受け入れ窓口が自治体になり、希望する園に入れるか分からない(落ちる場合もある)

保護者側にとって、「預けられない」可能性があるのは不安になるのは当然のことです。預けられないことで、仕事の復帰もできず、収入面においても増えることがないので、どうやって生活していくのかと考えますよね。

企業が設置する事業所内保育施設との違いを考える

事業所内保育所とは

認可保育園の一つで、会社の事業所内の設置施設で、従業員の子どもと地域の子どもを一緒に保育する施設のことです。
つまり、企業主導型保育園は、「認可外保育所」として位置づけられ、事業所内保育所は「認可保育所」として位置づけされている違いがあります。

子どもの受け入れ体制における違い

企業主導型保育園 事業所内保育所
保育料窓口・子どもの割り振り 保育園と直接 各市町村の自治体
受け入れ児童年齢 制限なし 0歳〜3歳
地域枠 1/2までの範囲で独自に設定
従業員のみも可能
定員の4分の1

設備基準の違い

企業主導型保育園 事業所内保育所
広さ 乳児室は1人の子どもにつき3.3㎡以上
保育室1.98㎡以上
乳児室・保育室は右に同じ
園庭は3.3㎡以上

保育士の必要人数と職員の資格

企業主導型保育園 事業所内保育所
0歳児 3人に1人 3人に1人
1歳〜2歳児 6人に1人 6人に1人
3歳児 20人に1人 20人に1人
4歳〜5歳児 30人に1人 30人に1人
その他 上記保育士+1名 上記保育士+1名
職員資格 保育従事者(半数以上保育士)
ただし、保健師、看護師・准看護師のみなし特例(1名まで)保育士以外は研修実施
定員20名以上は、全員保育士
定員19名以下の場合、企業主導型保育園と同じ

表から分かるように、必要職員数はほぼほぼ変わりがありません。保育士の資格を持つ職員の必要数が、企業主導型保育園の方が緩い設定になっています。

助成金の違い

企業主導型保育園 事業所内保育所
設備費・運営費の95%(最大) 大企業は全体の3分の1、中小企業は3分の2まで助成

開園するにあたり、どれだけの助成金が出るか出ないかで企業側にとって大きいのは間違いありません。

なぜ募集がストップしているのか

2019年(令和元年)は、開園の新規募集を凍結している状態です。待機児童問題解決には至っていないにも関わらず、国としても推進してきただけにおかしな話です。原因と今後を考えみましょう。

原因

  1. 知識や経験が不足している保育士が不足
  2. 保育自体の質の低下
  3. 定員割れ

と上記3の事項が、企業主導型保育園事業そのものの見直しが迫られた理由です。確かに、待機児童が少ない地域に企業主導型保育園が開園するなどの乱立では、開園をする理由がありません。
保育の質よりも保育園の量(数)に重視してしまったことが原因の可能性があるとの見解を、2019年2月に当時の少子化担当対策大臣が発表しました。

これからの展望

開園の基準が厳しくなることは必須です。現時点で分かっている変更点は以下の通りです。

  • 新規参入する場合は、5年以上の実績があること
  • 保育士の割合を50%から75%に引き上げる
  • 定員数の充足率を開示
  • 自治体との連携を強化

「保育の質の確保」「経営難による閉園防止」のための対策案です。それでも、認可保育園よりも基準は緩やかです。

企業主導型保育園のニーズは健在

働く保護者にとって、子どもを安心して預けられる場所は必要です。同じ企業を母体とする保育所であっても、企業主導型保育園と事業所内保育所では、「直接契約できる」「保育時間に融通が利く」のであれば、企業主導型保育園は魅力的です。

今預けるにあたりネックとなるのが、保育サービスの質、閉園になるかもしれない可能性なのです。この2点を明確に解決し、保護者に提示できれば、道は開けてくるでしょう。

2019年の待機児童数は、約1万6,000人と2018年よりは現象していますが、まだまだゼロには遠い状況で、特に0歳〜2歳児のニーズは増加しています。

開園に向けての相談を

今はまだ、企業主導型保育園の新規参入は難しい状況が、政府の改革が進めば、開園に向けて前進することができます。

(株)横松建築設計事務所は、これまでに多くの園舎のお手伝いをおり、実績もノウハウも蓄えています。一見デザインなど建築分野だけかと思われるかもしれませんが、物件探しから補助金の相談まで、園に関わる業務のお手伝いもさせていただきます。

一緒に開園に向けて準備していきましょう。

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専務取締役 横松邦明

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